上伝馬町

f:id:cho0808:20120512145019j:plain:w300 
【消滅した年】昭和40年(1965年)
【現在の町名】片町二丁目
【感想・雑記】黄金週間発見的長町系旧町名第二弾は上伝馬町です。読み方は公式には「かみてんままち」だそうです。

伝馬町系の町名は定番系です。つまりよくある系ということです。有名なところでは、東京の日本橋小伝馬町&大伝馬町、名古屋熱田の伝馬町などがあります。全国各地にある伝馬町系の町名は、伝馬所(問屋場)のあった場所にできた町のようです。
伝馬(伝馬制)とは、幕府の公用文書や物資などを全国に運ぶための制度のことです。幕府からの書状や荷物を各藩、地方に運ぶときは、目的地まで一人で運んだわけではなく、宿場(宿駅)で人と馬を交代・中継しながら運びました。その管理施設であった伝馬所(問屋場)は、いまでいう配送物流センター、トラックターミナルのようなところでしょうか。

東京、静岡、浜松、豊橋、名古屋、桑名、大垣、京都まで、東海道五十三次の各都市(大垣は中山道?)は、いまだに伝馬町系町名を残しています。おそらく大きな町域だったのでしょうね。当時の陸運を考えるうえで、いかに東海道が重要な役割を果たしていたかがわかります。いっぽうで金沢の伝馬町は、港から大野庄用水を通って水路運ばれた藩用の木材などを城下や市中に運ぶだけの小さな規模のものだったからなのか、いともかんたんに消滅させられてしまいました。

f:id:cho0808:20120430102513j:plain:w210
染元平木屋(国登録有形文化財)
[参考文献]国土交通省 横浜国道事務所ホームページwikipedia
[発見日:平成24年4月30日]