六斗林三丁目

f:id:cho0808:20120414123128j:plain:left:h300【消滅した年】昭和42年(1967年)
【現在の町名】野町三丁目
【感想・雑記】さて、ようやく寺町台地区の旧町名ご紹介です。大学問題、真紀子さんも一転して認可しました。これで、きっと寺町台の重伝建地区選定の答申も大丈夫でしょう!
寺町台はすでにご紹介の野田寺町泉寺町のある一帯のエリアです。寺町というだけあってたくさんのお寺が集まっています。野田寺町の由来ともなった野田山に続く現在の寺町通りは、かつて野田道と呼ばれたそうですが、この野田道と蛤坂で交差するのが旧鶴来街道です。今回ご紹介する六斗林はこの旧街道沿いに町立てされています。
旧鶴来街道は、金沢から鶴来町まで続く往来のことです。金沢から鶴来町までは四里、つまり16kmなのだそうです。
鶴来町平成の大合併によって、隣接する松任市などと合併し、白山市になってしまいました。白山市というだけあって白山信仰で栄えた門前町なのですが…鶴来や鶴来街道についてはまた別の機会にお話しすることにしましょう。
この鶴来街道の入口にあるのは、以前ご紹介した泉寺町や蛤坂町です。古い町並みの家々が並び、旧街道の趣きを今に残しております。泉寺町のお隣りで、街道をさらに鶴来方面に足をのばしたところにあるのが六斗林というわけです。

さてさて、この六斗林、そのままずばり「ろくとばやし」と読みます。「六斗林」…なんとなく「北斗星」みたくてかっこいいですよね。ありがちな旧町名じゃないので、「復活してほしい旧町名ランキング」の上位に位置しています。ちなみにそのランキングは、わたしの妄想ランキングなのであしからず。
六斗林の由来は、平安時代末期の武士、六動太郎光景が住んでいたことによるそうです。その付近が林だったことから六動林と呼ばれたのが転じて六斗林になりました。

さて、六斗林といえばとにかく有名なのが「ひろみ」です。「ひろみ」って誰?見てみたい?じゃあ行ってみましょう。ひろみへGo〜!
…ということで、ひろみに到着しました。ひろみは「広見」と書きます。金沢の城下を知るうえでとても重要なキーワードですよ!絶対におぼえるべし。試験にも出るぜ!
広見とは、簡単にいうと広場です。せまい路地の多い旧市街の町中に突如として現れた広場があったとしたらそれが広見なのです。藩政期、火事の延焼を食い止めることなどを目的に金沢のあちらこちらにもうけられた広見ですが、その中でも最大級なのが「六斗の広見」と呼ばれる広見です。
ぜひ観光にお越しのさいは、重伝建地区に選定されるであろう寺町台の寺院群と、旧街道の町並み、それからこの広見ちゃんをぜひぜひ見てやってつかあさい。よろしくおねがいいたします。m(_ _)m

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六斗の広見
[参考文献]いいね金沢#1いいね金沢#2日本近代文学論究
[発見日:平成24年4月14日]