弓ノ町

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【消滅した年】昭和40年(1965年)
【現在の町名】本町一丁目、本町二丁目
【感想・雑記】今日は6月30日、氷室開きです。氷室開きとは全く関係のないFIFAワールドカップブラジル大会の真っ最中ですが、ご存じのとおり、日本はGL敗退しました。本田圭佑選手もさすがに悔しさをにじませておりましたが、4年後目指してがんばってほしいものです。さて、金沢で、悔しさにじませているホンダといえば、なんといっても、「本多良雄」でしょう。

筆頭家老で加賀八家の本多家にそんな人いたかなあ?と言ってるあなた。本多良雄、知らないですか?ええ。知らないですよね。これは、松本清張ゼロの焦点』で出てくる人物で、失踪した鵜原の同僚です。何かと活躍を見せる主要キャラです。福岡までの長距離移動のお供に、この年にしてはじめて『ゼロの焦点』読みました。そして金沢が舞台だということを知りました。。。

そしてさらに、映画にもなっていることを知り、某レンタルビデオ屋さんでDVDをレンタルしました。映画では、特撮かCGかわかりませんが昭和30年代の金沢の風景が再現されていて、また、冬のどんより陰鬱とした金沢の情景が描かれていてよかったのですが、そのなかの1シーン。室田耐火煉瓦株式会社の社長で、金沢出身の俳優、鹿賀丈史さん演じる室田儀作氏の名刺がほんの一瞬、ワンカットだけ出てくるシーンで思わず再生をストップしました。その名刺に書かれている住所、それが「金沢市弓ノ町」だったのです。そしてまた、主人公の鵜原禎子が室田耐火煉瓦を訪れるときに降りた市電の電停が「白銀町」でした。いずれも本にはない設定ですが、弓ノ町にある会社に行くのに降りるべき電停は、「白銀町」になると思われますので、時代考証というのか、そういうのがしっかりしてるなあと妙なところに関心してしまいました。

そんなこんなで弓ノ町です。以前に紹介した上弓ノ町は小立野台地でしたが、ただの弓ノ町は金沢駅から徒歩5分ほどのところにある町です。枡形弓ノ町とも称したそうです。弓ノ町の由来は、持弓組足軽の組地があったことに由来します。ほかにも「○○弓ノ町」が金沢市内のいたる所にあった、というのは上弓ノ町でご紹介したとおりですが・・・スミマセンっ!そのとき紹介した弓ノ町ですが、大事な弓ノ町を2つも失念しておりました。今回完全版ということで、もれなく全て列挙させていただきます。
上弓ノ町、中弓ノ町、下弓ノ町、弓ノ町(枡形弓ノ町)、長田弓ノ町、三社弓ノ町、六斗林弓ノ町。これでカンペキです!
前回、記載を忘れた三社地区のみなさま、六斗林地区のみなさま、たいへん申し訳ございませんでした。

今回は、もっともポピュラーなスチール板の電柱番号札でのご紹介となりますが、消滅した年が昭和40年で、電柱番号札は昭和42年。消滅当時のものではない、ということで、掲載基準から判定すると、オフサイドフラッグがあがってもおかしくない感じではありますが、審判見逃し、ということで掲載決定。ちなみになぜか金沢市内のスチール型番号札は、この「昭和42.10」のものが多いです。昭和42年10月、金沢に何があったのでしょうか?電柱が大量に作られたのでしょうか?清張ミステリーにも匹敵する難題でございますよ。
平成27年10月18日追記】
何と!!ここに来て、弓ノ町発見しました!

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弓ノ町界隈
[参考文献:松本清張ゼロの焦点』(1959)、角川日本地名大辞典 17 石川県』(1982)]
[発見日:平成24年7月7日]
[発見日:平成27年10月18日]